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店長コーナー

根岸 政未

エルゴチオネイン美容研究会主催
主に薄毛や抜け毛の相談を受けたり、毛髪の分析を行なっています。
著書に「女性の薄毛解消法」

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美容室で行われているヘナは信じてもよいのか?


今、美容室においてヘナのメニューを見かけることは珍しいことではありません。
「ヘナ」というと皆さん、100%植物性の毛染めを連想すると思いますが、実際
に美容室で行われているヘナはすべてが100%植物性ではないという

    “こわ〜い” お話しです。


  100%植物性のヘナではないというヘナはなにかと言うと、ケミカル・ヘナ、
つまりなにか化学的な成分が混ぜてあって染まりやすくなっていたり、また
はいろんな色が出やすくなったりしているヘナのことです。


  私が思うには、この違いさえ理解していない美容師さんがたくさんいます。

  そして、ケミカルヘナ(化学ヘナ)をナチュラルヘナ(天然ヘナ)とメニューに書き、
そしらぬ顔(というか理解していない)でお客様の髪に施術している美容室が本当に
たくさんあるのです。


  ここでは、そのからくりをお話したいと思います。


その理由? 「 美容師さんの勉強不足 」

  いちばんの理由は、美容師が技術以外の知識が不足していること。
ディーラー(美容卸)が、どんな言葉でヘナを売り込んできたとしても、ヘナの知識
があればそのヘナはインチキ(まがい物)であると見破れるはずなんです。
実際にお客様に使うのは美容師なのですから、責任と自信をもって使えるものを選べる
知識がなければヘナというメニューを出さないほうがよいのです。



   その理由? 「 化粧品という名の罠 」

ごくごく一般的な白髪染が髪や身体に良くないというのは「ジアミン」という発色剤が
問題になるのですが、じつは「ジアミン」以外に多くの発色剤が存在しており、「ハー
ブカラー」など植物系カラーというイメージの元、お客様は自分で手に取り内容表示を
見なければわからないのですから、気の毒という以外に言葉はありません。



では、なにを基準にしたらケミカルとナチュラルが分かるのか?


◯ 色味

ナチュラル・ヘナは白髪をオレンジに染めます。
これはどんな髪質でも変わりません。
ですので、ウチのヘナは黄色に染まります・・・とかアッシュ系に染まります・・・
とか美容師さんが言ったら、疑って下さい。
ヘナで染めたうえで、インディゴで染める二度染めで染める場合は植物系のものだけでブ
ラウンからダークブラウンに染めることが可能です。


◯ 時間

ヘナは髪質によって染まる時間に差があります。
染まりやすい方でも自然放置で60分(時間が不足するとしっかり染まりません)。
準備段階から刷毛で施術してこの時間を置くと2時間は軽く超えます。
これは美容室で加温してもそれほど変わりがないです。
ナチュラルな素材だけで自然な髪色に染めるとしたら、これを2回繰り返すので4時間は
かかります。

そしてシャンプーしてブローしたら3時間〜5時間。
短い時間で染まるとしたら、ほとんど化学的ななにかが入っているものと疑って下さい。

美容室もサービス業であるので、できるだけ時間単価を上げたいと考えますので、あまり
時間の掛かる技術は敬遠されるのです。
そう思っているからこそ、「このヘナは短時間で染まります・・・」なんてメーカーや
美容卸の人に言われると疑うこと無く導入してしまうのですね。


◯ 料金

美容室側にとってヘナは、ノーマルな白髪染よりも原価は1.5倍程度高くなります。
その上、施術時間が長くなるということはそれなりの金額をいただかないと合わないです。
美容室のサイトでヘナの料金をみて、ケミカルかナチュラルかは簡単に分かります。

  ある美容室ではヘナ12500円〜と書いてありましたが、ほぼこの店はきちんと施術をして
くれる美容室だと思われます。
なぜなら、混ざり物なしのヘナで時間をかけてしっかりと染めます・・・ということです
からね。

逆に根元のリタッチ4000円という美容室もあります。
あまりに安いヘナは疑う余地ありということですね。


もちろん、ここに書いたことは一般的な意見であって、店によっては
  「うちはヘナでは儲けは考えていない」 とか
「いいものを提供しようとしているので時間や費用がかかっても気にしない」


  そんな美容室のオーナーがいたらまったく見当違いの意見となります。


【 お客様から聞いた話】
いまウチにいらしてくださっているお客様ですが、ずっと同じ美容室でヘナで染めて
いただいていたらしいのですが、何年も経ってから美容師さんから「じつはナチュラル
ではない・・・」と告白されたそうです。


こういう話は同業としてあまり聞きたくないですね。